森山大道『新宿+』(月曜社、2006)の製本

森山大道の『新宿+』の製本は貧弱すぎる。粗悪と言つていい。通販で買つたら見るからにさうなので、あまり手に取らないやうにしてゐた。「+」は文庫版であり、元の本『新宿』を持ってゐるから見なければ見ずに済むのである。もちろん、写真が増やしてあるからといふ以上に、気軽に見たくて文庫も買つたのだから馬鹿げた話だ。それでも、ときどき恐る恐る開いてゐたら、あつさり糊が剥がれて表紙は外れてしまつた。
アマゾンのレビューでこのことに触れてゐる人がゐる。(Amazon.co.jp: 新宿+: 森山 大道: 本):

ただ、文庫サイズで5センチほどの厚みがあるので、繰り返し見ていると製本が崩れてきます。 僕は、2冊購入して1冊は保存用、もう1冊はいつも手元において座右の一冊としています。スナップのバイブルとして、手放せない一冊です。

この人は星五つを付けてゐる。二册買ふのも当然だと考へてゐる。何しろバイブルである。神様の本にケチを付けるなんてとんでもない。